しみわた体験記

shimi wata diary

料理とお酒で、
地域を感じる旅。

地域を巡りながら、地元の旬の料理やお酒、
人々や風土がまじわる魅力を
五感で体感する「テロワージュ」。
アイドルグループ「いぎなり東北産」の
葉月結菜さんが、心に“しみわたる”
出会いを探して多賀城と気仙沼を巡りました。
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多賀城の歴史と人が 紡いできた おいしさを発見。
いぎなり東北産の葉月結菜です! 多賀城と気仙沼の料理とお酒を巡る旅ということで、とても楽しみにしてきました。
はじめに訪れたのは多賀城。宮城県“産”の私ですが、多賀城というと、たまに食事をしたり、買物をしたり、日常生活に便利なまちというイメージ。正直、観光地としての印象はないので期待しています!
まず、向かったのは多賀城跡。ここは奈良時代から東北の政治・文化の中心地だったそうで、奈良の平城京跡や福岡の太宰府跡と同じく、日本三大史跡の一つとのこと。そんな歴史的なスポットが、多賀城にあったなんて! 現地には2024年に迎えた創建1300年にあわせて、かつて建っていた南門や建築物の復元が進められていました。「ここから宮城の歴史がはじまったのか」と大きな階段の上から壮大な風景を眺めていると、心地いい風が。「昔の人たちも、同じ風を感じていたのかな」。そんな風に思うと、遠くに感じていた多賀城の歴史が、一気に近くなったような気がしました。
続いて訪れたのは、さまざまなお土産がそろうギフトショップ「すずこう」さん。
いぎなり東北産“お酒担当”の私が気になったのは、多賀城産の古代米を使った「おもわく姫」というお酒。古代米も気になるけど、まず惹かれたのはかわいい商品名!お店の方に聞くと、「おもわく伝説」という多賀城に伝わる恋の逸話をモチーフに造られたそう。特別に試飲させていただくと、フルーティーで甘酸っぱく、華やかな香りが広がって、まさに恋の味!歴史と恋とお酒なんて、多賀城以外じゃ絶対結びつかないから新鮮。とても飲みやすくて、女性にもおすすめです!
お酒の次は、待ちに待ったランチタイム! 住宅街にある「古代米屋レストラン グリーンゲイブル」さんを訪ねました。こちらでは古代米を使った、多彩な料理が味わえるそう。「そういえば、古代米って何だろう?」店長さんにうかがうと、多賀城で古代に栽培されていたお米を復元したもので、30年以上前から地域の特産品になっているとか。その中でもグリーンゲイブルさんは、いち早く古代米の料理を作ってきたそうです。どんな味なのか楽しみに説明を聞いていると、次々と料理が運ばれてきました。
まずはストレートに古代米のおにぎりを一口。うん!おいしい!モチモチとした食感で、噛めば噛むほど旨みが出てきます。その他にもおかゆやうどん、お茶、多賀城創建1300年記念メニューの「オジャ」(どんな料理か気になる方はお店へ)まで、古代米をふんだんに使った料理は絶品。ヘルシーだけど、食べ応えも十分でした!さらに店長さんは「古代米は、中国では“薬米”ともいわれるほど、ミネラルやビタミンなどの栄養素がたくさん含まれていて、健康や美容にも効果的なんですよ」と教えてくれました。おいしいうえに、きれいになれる(かも)なんて毎日食べたいくらい!ごちそうさまでした!
今回、多賀城を回ってみて、これまで知らなかった魅力にたくさん出会えました。でも、きっと多賀城にはまだまだ私の知らない魅力があふれているはず。県外から友人が来ると、よく松島あたりに連れて行くことが多かったけど、これからは多賀城からはじめてみる旅もアリですね!

【ご協力いただいたお店】

ギフトショップ すずこう

ギフトショップ すずこう

多賀城の古代米を使った商品をはじめ、地域の食材をいかした物産品などを豊富に取り扱うショップ。多賀城や周辺地域のお土産探しにもぴったり。

住所:多賀城市下馬2-11-14
https://www.suzukou-gift.com/
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古代米屋レストラン グリーンゲイブル

古代米屋レストラン グリーンゲイブル

古代米(黒米)と地場産の穀物や旬の野菜による、心と体を内側から美しく健康にする「穀菜美食」をテーマにした、おいしいオリジナル料理を提供。

住所:多賀城市高崎2-15-10
http://www.green-gable.jp/
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【しみわたした人】

いぎなり東北産 葉月結菜さん

宮城県出身。東北出身のメンバーで構成されるアイドルグループ「いぎなり東北産」のサブリーダー。ライブなどのイベントをはじめ、テレビやネット番組など、幅広く活動中。担当カラーは青。キャッチコピーは「ハイテンションおしゃべりマシーン」でグループの公演やネット番組などではMCも務める。

kesennuma

気仙沼の自然と 作り手がはぐくむ 魅力に乾杯。
今回は宮城の最北端にある港町・気仙沼へ! 地酒や旬の食材を使った料理を楽しめる「KESENNUMA BREWER’S TABLE(気仙沼ブリュワーズテーブル)」というツアーに参加します。
気仙沼を訪れるのは子どもの頃以来。内湾地区を訪れると、おしゃれな空間に生まれ変わっていてびっくり! ただ、その中でもずっと変わらずにありつづける場所もありました。その一つ、「男山本店」さんを訪れました。こちらは1912年に気仙沼で創業した老舗の酒蔵。その長い歩みやこだわりを5代目の蔵人・菅原さんに伺いました。昔から地域に根差した酒蔵として、気仙沼産・宮城県産の酒米や地域の湧き水を使いながら、気仙沼の食材などに合う、さまざまなお酒を造っているそうです。
そして、こちらでは試飲も楽しめるということで、もちろんいただきます!
まずは酒蔵の代表的な銘柄でもある「蒼天伝」の特別純米酒。やはり気仙沼といえば、青い空と海。蒼天伝はそんな現地のイメージにぴったりのお酒です。海の幸にあうということで、すっきりと爽やかな味わい。魚好きの私に最高の一杯でした!
続いて「気仙沼男山 特別純米酒」を。菅原さんによると、気仙沼男山は、昔から地元の漁師さんたちの定番。毎日の食卓の中で、湯飲みで飲まれることも多いとか! たしかに、飲むとさっきのお酒とは全然違って、ずっしりくる辛さ。「この味、ガッツある!」。思わずそう言うと、独特の表現だったみたいで菅原さんが笑っていました。
そのほかにも気になるお酒はいっぱいありましたが、次のレストランでいただけるそう。それなら!と早速、お店に向かいます。
やってきたのは「nine one(ナインワン)」さん。店内からはデッキや海など港町の素敵な風景が見えて、ロケーションもばっちり! こちらでは男山本店さんのお酒と、気仙沼をはじめとする三陸の食材をふんだんに使った創作地中海料理のペアリングディナーをいただきます。
コースは乾杯酒のオリジナルカクテル「内湾ブルー」からスタート。料理には一杯ずつ、男山本店さんが選定したお酒が付いてきます。前菜のホタテのカルパッチョと、メカジキとわかめのサラダには「蒼天伝 蔵の華 純米大吟醸」。お酒だけ飲むときとちがって、帆立の甘さやメカジキの旨みがさらに引き出されますね。そして、牡蠣が大好きな私にはたまらない三陸牡蠣のトマトパスタには「蒼天伝特別純米酒」。パスタと日本酒って、はじめてでしたがこんなに合うんですね!
続いて、お肉のメインは仙台牛モモ肉の低温ロースト。気仙沼八瀬地区の山葡萄ソース、岩井崎地区の塩が添えられています。さっぱりした山葡萄ソースが、仙台牛にぴったり。「蒼天伝 蔵の華 純米酒」もお肉の旨みに負けない味で、余韻を楽しめる一杯でした。
さあ、いよいよコースも終盤。お魚のメインは気仙沼水揚げの白身魚のカルトッチョ。この日は気仙沼産のタラをローズマリーやにんにく、オリーブオイルで包み焼きに。この香り豊かな一皿には「美禄 特別純米 真冬の生貯蔵 瑞雪の雪あかり」。まっ白なラベルが美しくて、酒蔵でも気になっていたお酒です! お酒のほんのりとした甘味と旨みが、タラの繊細な味わいと相性抜群でした。
デザートは気仙沼産いちごの豆乳クリームジェラート。お酒は「気仙沼男山 柚子酒」で、最後まで気仙沼尽くし。なめらかなクリームジェラートを爽やかな柚子酒でしめました。おいしい食材やお酒がこんなにあるなんて、気仙沼って本当にすごい!お腹も心もすっかり満たされた、贅沢なひとときでした。
気仙沼ではおいしいお酒や料理を満喫するだけではなく、作り手の想いにまでふれることができました。私たちのグループは地元に根付いて活動することを目指しているのですが、この気仙沼でも、そして多賀城でも、たくさんの人たちが地元愛をもって食材や料理、お酒をつくっていることに気づきました。一人のアイドルとして、そんな宮城の魅力をもっと発信できるように活動していきたいと思います!
ぜひ、みなさん、現地で“しみわたる”魅力を体感してみてください!

【ご協力いただいたお店】

男山本店 魚町店舗

男山本店 魚町店舗

1912年の創業以降、美しい自然と豊富な食材に恵まれた気仙沼で地域に根差し、日本酒を造り続けている。震災後に再建された店舗は国の有形文化財に指定されている。

住所:気仙沼市魚町2-2-12
https://www.otokoyama.com/
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nine-one

nine-one

内湾地区にある本格派港町レストラン。美しい風景を臨みながら、新鮮な海の幸と旬のオーガニック野菜を使ったパスタや創作地中海料理などが楽しめる。

住所:気仙沼市南町海岸1-14
https://nine-one.jp/
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KESENNUMA BREWER’S TABLE
今回葉月さんが体験した気仙沼ブリュワーズテーブルは、酒の作り手の想いやこだわりを蔵人から聞きながら、気仙沼の旬の食材を使った逸品と、蔵人が料理との相性を考え選んだ日本酒を味わうペアリングディナーをお楽しみいただける、酒造見学とディナーがセットになったツアーです。詳しくは以下のwebサイトからご覧ください。
https://kesennuma-kanko.jp/request_brewerstable/

【しみわたした人】

いぎなり東北産 葉月結菜さん

宮城県出身。東北出身のメンバーで構成されるアイドルグループ「いぎなり東北産」のサブリーダー。ライブなどのイベントをはじめ、テレビやネット番組など、幅広く活動中。担当カラーは青。キャッチコピーは「ハイテンションおしゃべりマシーン」でグループの公演やネット番組などではMCも務める。

笑顔咲くたび伊達な旅 仙台・宮城