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1300年の風を感じて。

 古代東北の政治・文化の中心として繁栄し、2024年に創建1300年を迎えた多賀城。その名は「賀(よろこ)び多き城」と読めるように、東北の安寧を願ってつくられた城と伝えられ、宮城の県名の由来の一つといわています。まさに多賀城は宮城、東北のはじまりの地。さあ、ここから宮城の旅をはじめましょう。

宮城のはじまり、東北のはじまり

 神亀元年(西暦724年)に創建され、陸奥国府が置かれた多賀城。平城宮跡、大宰府跡とともに「日本三大史跡」に数えられ、遺跡の国宝ともいうべき「特別史跡」に指定されるなど、東北だけではなく、日本の歴史を語る上で重要な史跡です。現地に立ち、1300年前と同じ風に吹かれながら、悠久の歴史や高度な文化に想いを馳せれば、当時から今、未来につながる人々の営みの豊かさが想像できるかもしれません。

 2024年から2025年にかけて、南門の復元が進められているほか、創建1300年を祝う記念行事も次々と開催されます。その場、その時でしか体験できないロマンあふれる魅力を、ぜひご体感ください。

多賀城南門
多賀城政庁から南門・南北大路にいたる区域において、多賀城南門復元工事が進められており、高さ14.5mの多賀城南門の全体を見渡せる状態となりました。
多賀城南門の両脇にとりつく築地塀の復元工事等が進められており、2025年4月の一般公開を予定しています。
多賀城碑
762年に建立された石碑で、京などから多賀城までの距離や大野東人が多賀城を創建し、藤原朝獦が修造したことなどが刻まれています。碑建立時の歴史を記す貴重な資料であり、724年の多賀城創建を唯一記録しています。
多賀城政庁跡
政庁は、多賀城内で最も重要な場所で、重要な政務や儀式が行われました。かつての建物の基礎が残されており、その広大な敷地と壮大な構造を見ることができます。
また、11月下旬〜12月上旬頃には、多賀城創建1300年記念行事として、3Dホログラム技術を用いて当時の正殿建物の荘厳な姿を復元するイベントを実施予定です。
多賀城創建1300年イベントはこちらから
笑顔咲くたび伊達な旅 仙台・宮城